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不動の人気「ゲゲゲの鬼太郎」 人間もまた自然の一部
 

 この春に実写の劇場映画、そして5度めのテレビアニメが作られ不動の人気を誇る『ゲゲゲの鬼太郎』。目玉の親父(おやじ)やぬりかべ、砂かけばばあ、子泣きじじい…もともと目に見えない、気配のようなものだった「妖怪」をキャラクター化し、親しみやすくさせた水木しげるの功績は語るまでもない。

 だが、水木妖怪の魅力はその、時に愛らしい姿かたちにばかりあるのではない。やはり漫画家としての非凡な描写力に支えられているのである。

 原作漫画を読むと、妖怪が目に見える絵として姿を現したあと、それが見る側の体内に入りこんでしまうという話が多い。ニューギニアの大海獣の血液を注射され、自分も大海獣になってしまったり、化けダヌキにキスされると自分もタヌキになってしまう鬼太郎。ねずみ男によって木の芽を植え付けられ「吸血木」と化してしまう演歌歌手。あるいは鬼太郎自身も片目がなく、その部分に目玉の形をした彼の親父が入っている。

 水木しげるが戦争で片腕を失ったというのはよく知られている。ラバウルで重体になったとき、腕が化膿(かのう)して大量のウジが湧(わ)く。その後、熱が下がり、身体が元気になっていくと共に、なくなった腕の付け根から「赤ん坊のにおいがした」と著書『のんのんばあとオレ』で述懐している。それを「再生のにおいだと思った」と水木は言う。ジャングルの中で、自然は彼の中に入り込み、再生を果たしたといえるのかもしれない。

 妖怪とそれを生み出す自然は、見るものの外側にだけ位置しているのではない。人間もまた自然の一部だというアニミズム的価値観の先駆が、変わらぬ人気の源泉ではないだろうか。(評論家・切通理作)

(2007/05/31 17:20『Sankeiweb』より)

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